ずっと変わらない元旦
2014/01/09 イベント大晦日の朝、9:00集合。
毎年いつも変わらない。
神社にテントを建てる。
いい天気だ。
お祭りのシーズンが終わり久しぶりに見る顔も多い。
明日は、元旦。
テントを建てる事になったのはじいさんがいなくなってからだ。
それまでは単管(鉄パイプ)を組み合わせ屋台を作っていたのだが、終わってからの片付けが大変なのでやめた。
元旦。
僕たちは手作りの凧を売る。
今年で、27回目。
じいさんが始めた。
お祭りをやるために。
里の人達みんなで、お神輿を上げるために。
9月。
じいさんがいなくなってから、初めて神輿が上がった。
最高の仲間達に囲まれ、最高の神輿が上がり僕には熱い物がこみ上げた。
それから。
お祭りのシーズンが終わった後、僕たちは凧を作り始める。
神社の竹を使い、割いていく竹ヒゴ。
俺がじいさんから最後に教わった竹ヒゴだ。
誰になんと言われようと、じいさんの技。
一族が集まって今年も約1000枚の凧が完成した。
元旦。
12:00の合図。氏子会と神輿の保存会は一番最初に神社に挨拶をする。
同時に凧を売り始める。
売る、というのは正確じゃない。
里の人達から祭礼のためのご祝儀を頂き、そのお返しに凧を渡す。
そうやって神輿が上がる。
じいさんが作ったその物語を、ずっと続いて来た意味を。
僕はもっと伝えたい。
伝えていかなきゃ行けない。
じいさんが作った物語を。
毎年、凧を楽しみにしてくれている人がいる。
毎年一瞬だけど会いに来てくれる人がいる。
ヨー!
シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン!
年の初めに一緒に柏手を打つ。
声枯れるまで、精一杯声上げて。
里に響く、拍子木と俺の声が元旦を告げる。
それがじいさんが続けて来た元旦の風景。
僕も必ずつなぐ。
お祭りが、好きだ。
本年もよろしくお願い致します。